Ebeam / 電子線照射で何ができるのか?

- 切断:細菌のDNAまで切断することにより滅菌状態が出来ます。
- 結合・架橋:切断された分子構造は不安定になり、安定した状態に戻ろうとしています。同種分子と結合する場合、架橋結合と言う現象が行われます。
- 接着・重合:異種の分子に結合する場合、通常お互い接着出来ない材料の接着が可能になります。 これらの反応を利用して、『印刷やラミネーションの接着・硬化』やフィルムの耐熱性等の『機能性アップ』がなどの効果が得られます。
PCT社電子照射装置 OMNIAシリーズ(シールドロール方式)
アメリカPCT社はイリノイ州のダベンポートにて電子照射装置を製造・販売を行っているが、彼らの装置の特徴は、フィルム・シートに特化したシールドロール方式という特許取得を取得した方式です。
従来の装置の構造は、電子線照射窓の下に対象物をベルトコンベアや搬送ロールで送りながら照射を行っていました。この場合、特にフィルムやシートの場合、電子線照射窓と対象物との距離が一定にならず、均一な照射ができないとう課題がありました。
シールドロール方式はでは、照射対象の基材を適正な張力でシールドロール表面に接触させながら搬送することで、基材の送り方向にも幅方向にも均一に安定した照射が可能となります。また、特殊な設計により自己遮蔽構造も従来装置に比較し、コンパクトになったことで、設置スペースの抑制や窒素置換が必要になった場合の消費量の抑制にも貢献します。また、シールドロールの内部は水冷式で常に冷却されており熱変形性材料など温度制御が必要な基材の照射にも適合します。

シールドロールが稼働式となっているので、照射窓部分へのアクセスが容易でメンテナンス性が高くなっているのも一つの特徴となっています。